Microsoft Regional Director を退任します。
2015年より4年務めた Microsoft Regional Director を退任することになりました。知らない方も多いかと思いますが、Microsoft MVPとは違って、特定の技術領域を持たずに地域を代表してマイクロソフト側にビジネス観点を含めたフィードバックを伝える「ご意見番」みたいな役割です。日本には直近だと私含めて2人が就任していました。
任期は6月末までなのでまだすぐに辞めるわけではないんですが、公式にマイクロソフト側にも伝えているので公表しておきます。
なんで辞めるのか?
基本的に本業が忙しいというのが一番の理由なんですが、自分の軸足とマイクロソフトの進む方向性に少しずれも感じていて、かつMVPからだと10年以上もこのコミュニティに所属し続けていることで、ある意味「心地よすぎる状態」というか、一度ここから抜けて再度自分の立ち位置を作り直そう、と思ったことも理由の一つです。
自分の軸足といえるのは、これまでずっと「ユーザーインターフェイス」という大きなテーマに対して、デザインと開発、あるいはビジネス要件との重なりを模索するというものでした。一方、現在のマイクロソフトはAzureに全力を注いでいる状態です。もちろんWindowsそのものやデスクトップ・Web・モバイルといった領域にも力を入れていないわけではないと思いますが、かなり状況が変わっているとも感じています。
クライアントテクノロジーの世界は、全体として大きくWeb主体に変化していますが、Flutterのような全く別の選択肢も出てきていて、今は主業としてはこちらに集中しなければならないでしょう。
これまでマイクロソフト周辺のテクニカルコミュニティを通じて多くの出会いがあったし、それこそ今の会社に入るきっかけもありました。かつて頑張ってきたことで今ここに立っているわけですけれども、なんとなく最近は「貯金を切り崩している感覚」があり、もう一度しっかり色々なことに取り組みたいなと思っております。
これからは
今後は、インプットとアウトプットの絶対量をしっかり増やしたいと思っています。勉強し続けないと頭脳の筋肉量も落ちてきてしまうので、ここは頑張りたいところです。
また、少し客観的な視点に立ってテクノロジーについても見極めていきたいとも思っています。
なにしろ、一度この大変快適なコンフォータブルゾーンから出て、もう一回勝負するか、という感じですね。
For the time being, I am focusing on "team-building" things. Technology or company management themselves are just elements of it. Team rules.
— Ken Azuma@Enduro観戦中 (@kenazuma) 2019年2月9日
当分の間、チームビルディングに関わることに集中していきます。テクノロジーも会社経営もその要素に過ぎません。全てチームの話。
本業中心にして、Infragistics Japanというチームの運営、そしてそこから得た知見のアウトプットを頑張ってやっていきたいと思っております。
感謝
Microsoft Regional Director Program / MVP Programを通じて得られたコネクション、知見、洞察、全てに感謝してもしきれません。今後もコミュニティからいなくなるわけでもありませんので、ぜひこれからもよろしくお願いいたします。
心機一転、色々と頑張りまーす。